ドラマ 『ザ・テラー』シーズン1

 先日アマプラの『ザ・テラー』のシーズン1を完走しました。

https://www.amazon.co.jp/gp/video/detail/B07BNVQY7H/ref=atv_dp_share_cu_r

1話40〜50分前後の10話構成で、実際に北西航路を見つけようとしたエレバス号とテラー号の冒険譚に基づいて執筆された原作をドラマ化したものです。北極圏で氷に閉じ込められた二隻の船と乗組員たちが、どのように亡くなっていったかをセンセーショナルでなく淡々とした映像で語るのが印象的でした。

初めのうちは外の景色がとにかく真っ白なので、その白の美しさに目を奪われるのですが、氷と雪の大地に飛び込むことがどれほど危険なことかというのが徐々にわかってきます。最後のほうで出てくるトゥンバック(精霊?)がいるのですが、CG感が結構あるので、そこで少し冷めてしまうかもしれません。映像はとにかく静謐で、抑制されている感触がありました。ツイッターで紹介を見かけた時にはもっと過激なものを想像していたのですが、過激な描写は最小限に抑えられていて、それが余計に怖かったです。(ホラー作品ではありません。念の為。)


『The Terror』S1 によせて8首

船二隻氷を割りつつ前進す北西航路に夢を託して

真白の雪は人間を狂わせる正気のうちに陸へ戻れよ

厳冬に閉じ込められた我々に情けなどなく自然は在って

神様はいないこの地におられるは怒れる精霊だけであったよ

少しずつ迫る狂気と少しずつ削がれる正気のどちらが先か

傲慢も楽観も敵意も欲も全ては白い大地に消えた

帰りたい帰れないけど帰りたい帰れはしないわかっているが

我々は死にましたこの白銀の風に吹かれて粉々になり

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