宮崎駿の映画
宮崎駿の『君たちはどう生きるか』をちょっと前にみてきました。正直難しくてなんやこれってかんじもあったのですが、最後米津玄師の『地球儀』が流れたあたりでめちゃくちゃに泣いてしまった。あれは宮崎駿の好きなもの描きたいものを描きこんでいると同時に世界に対する祈りであり願いであるのではないかなと思いました。
わたしはジブリはまあまあ好きかなってくらいで、実はそこまでちゃんと見たと言えるものが本当に少ないのですが、前作『風立ちぬ』はとても好きでした。飛行機が好きなのと、なにかに傾倒するあまり人でなしである人間が好きだからです。
宮崎駿は女性に対する視点がすごく限定的な感じがしてわたしはそこは苦手なのですが、今回の『君たちはどう生きるか』に出てくるキリコさんという女性がめちゃくちゃにかっこよくて、悔しいけどものすごく好きでした。彼女の生き様がとてもかっこいい。強くてしたたかで、ぶっきらぼうで、でもそれでいてとても愛情深いのではないかなというのが端々にあらわれていて、本当にもうかっこよかったです。
詳しい話をしちゃうとネタバレになっちゃうし、これは何の前情報も入れずに宮崎駿節を存分に浴びるのが一番楽しい見方ではないかなと思うのと、私自身まだ噛み砕けていない部分もあるので感想はこれくらいにしておきます。かわりに10首置いておわりにします。
悪意とは人の手中にあるものでその手のひらはわたしを撫でた
世界には特別でないものあふれけれど進めば特別となる
わたしのうしろにあった道がいまきみの歩く道標となる
あなたとは未来で会ったことがある忘れていいよ憶えてるから
鳥たちの飛び立つ後に残されたつみきのような石の山々
焼け落ちた病院に居た我が母は火の子となって世界を巡る
僕の手は悪意に満ちているけれどそれでも世界は美しくあれ
嬉しいね嬉しいけれど悲しいね悲しいけれど生きていこうね
あやまちもまちがいもうそも全部あの部屋にしまって僕はいきます
きみたちの生きる世界はここにあり生きていけよとここにいる間は
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