うたの日のはなし
うたの日という短歌投稿サイトがある。(http://utanohi.everyday.jp/)
一歩出遅れて11月2日からここに牧島尾鳥という名前で短歌を投稿してみている。本当は1日からやるつもりだったのだけど、うだうだしている間に日付を超えてしまった。まだ6日目なのでなんとも言えないけれど、なんとなく雰囲気は見えてきたかな、とおもう。
1日9題のうちから1題に投稿できて、評価(ハートと音符)はどれにでもいくつでもできる。前回前々回の文学フリマで歌集を買った方の名前がちらほらあって、みんなこういうところでしのぎを削ってるんだなと不思議なかんじがした。商業で歌集が出ている人の名前もある。
本当は、こういった投稿サイトを使うつもりはあまりなかった。私にとって短歌というのは何かしらの物語に対する感想を残すためのひとつのツールであり、何もないところからつくるのは難しいと思っていたからだ。言い換えれば短歌を詠むことは物語の要約をすることで、ものすごくパーソナルな感想を記録するためのものだった。
私は短歌制作のための教本などはあまり読まない。言っていることはわかるけど、なんとなく私のやりたいこととは違うなと感じてしまうことが多いからだ。良い歌と言われるものを見てもあまりピンと来なかったり、特に旧仮名の歌はとっつきにくいと思ってしまう。ある歌集を読んで好きだと思ったひとの別の歌集は肌に合わなかったりもする。私の短歌に対する態度は完全にフィーリングで、好き嫌いの範疇を出ない。良い悪いはわからないし、どこをどう直せば良いものになるのかもわからない。そもそも自分だけわかれば良いので、あまり推敲もしないし、良いものを作ろうという気持ちも少ない。短歌の評を読んでも納得できないことも多い。私はそうは読まなかったけどな、と思うことも少なくない。
ただ、これから先も感想だけで短歌を終わらせるのはもったいないな、と思った。最後の一押しは名古屋の平和園で見た短歌のノートだった。すごく面白かった。どうせ詠むなら、感想以外も詠んでみたいな、と思わせるものがあった。何もないところから詠むのは難しいから、はじめから用意された題に対してならできるかも。そう思って探した結果、たどりついたのがうたの日だったわけだ。
つたない歌ばかりだけれど、とりあえず11月中はできる限り続けてみようと思っている。たいていいつも、とにかく数をこなせば何かしら得るものはある、と思っているところがある。楽観的な考えだけど、私はずっと数をこなすことでやってきたから、今更そのやり方を変えるのは難しい。それに、考えすぎると何もできなくなってしまう傾向があるから、とりあえず1ヶ月を目標にしてとにかく詠んでみようと思う。
投稿しなかったものに関しては、のちのちサイトにまとめる予定。この試みがどの程度勉強になるのかはわからないけれど、考えるより手を動かせ、の精神で挑戦してみる。くじけそうになってたら、こっそり背中を叩いてください。
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