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文学フリマ東京38に行ってきた

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先日更新したとおり文学フリマ東京38に参加してきました。サークルとしての参加は久々でしたがなんとか友人の手伝いができたと思います。今日も人がすごく多かったです。今回詩歌・短歌ブースは第二展示場2FのFホールでしたが、だいぶ大盛況でした。 結果としてはまあぎりぎり合格点かな?というくらいの頒布数だったのですが、意外とデザインをよくみてくださる方は多くてそれは嬉しかったです。ついでにめちゃくちゃ本を買いました。財布の中身が大変なことになってましたがまあ幸福税みたいなものなので仕方ないですね。 第一展示場に行ったのですが、こちらも大盛況で完全に満員電車でした。あまりにも人が多すぎてちょっと意味わからないですね…と思うくらいでした。ずっと楽しみにしていた翻訳アンソロジーを購入して、人酔いしそうだったためすぐに離脱してしまいましたが、もう少しゆっくりみて回りたかったです。 今回は(なのかわかりませんが)気になるな〜と思ってみているとサークルさんから声をかけていただくことが多くて、初めての方なのにとても楽しくお話しすることができました。もちろん隣接ブースやほかの参加者さんにはご迷惑かけない程度にですが。宣伝が上手で買ってしまった本もちらほらあり、営業上手だな〜!とおもしろかったです。 今回の文フリも参加者さんが多く、道が非常に混雑していたので、もう少し改善して欲しいなあとは思いました。ただ次回の文学フリマ東京39はビッグサイト開催とのことでしたので、もしかしたらすこしは改善されるのではないかとも思います。 たくさん買った本の中からいくつか紹介しようかなとも思ったのですが、そこまでやる元気がないので列記して終わりにします #文学フリマで買った本 怪缶 olly 怪缶 vol.2 olly LETTERS UNBOUND 第2便 さようならの吹き溜まり ナクキザシ 絶島 Ⅳ 伝線 谷川電話/イトウマ/揺川たまき/初谷むい 外出 十一号 QUZU 裏桐創/由良ゆゝ子 次世代短歌新作集2024 デザイン短歌(2冊) 秋山ともす 歌集 互いの窓に降りしきる 杜崎ひらく まるくあるく2 金沢青雨/まりもまりね 詩IA 榊葉紘/斉藤志歩/暮田真名 O-U-I 椛沢知世/浦川友希子/柴田千絵 半券005 火種 3号/4号 チャリティー 百人一首 もうちょっと寝たい。 小泉スロウ スーパーペーパ...

本を作ること

5/19開催の文学フリマ東京38に友人のお手伝いとして参加します。 友人のお手伝いというか、大学時代からユニットを組んで好き勝手にいろいろな本を作っていて、その延長で久しぶりに友人の本の装丁や組版などを担当したのでした。 今ここで宣伝しても直前すぎてどうかなあ、と思うのと身バレ怖いなあと言う気持ちなので、気になる方がいたら直接聞いていただくとして、本を作ることについてすこし書きたいと思ったので書いておくことにします。(これはほとんど覚書のようなものです) 本を初めて作ったのは多分大学に入った時だったと思う。それまでも部誌という形で文芸部で本は作っていたし、もっと小さい頃には絵本もどきをつくっていたらしいけれど、全てを自分で手掛けたのは大学の講義の時だった。任意の音楽をひとつテーマとして設定し、自身で詩や言葉を書いて、それをデザインして本にする、という課題だった。 なかなかまとまらなくてほとんど徹夜で作って持って行った課題の本が、進捗講評で教授に大変褒められたのが私のひとつの転換点になった。私は眠すぎて意識朦朧としていたけれど教授に褒められたのは純粋に嬉しかった。私は昔から本というプロダクトが好きだったので、それが自分にもできることであるとわかったのは大きな気付きだった。 講評の直後に、件の友人に声をかけられて、一緒に本を作ることになった。二人だったし、儲けようという気持ちはなかったから、利益度外視でやりたいことは全部やった。その時はお金がなかったからどこかの印刷所に頼むという方法は取らずに、全部の工程を二人で手作業で進めた。文学フリマは当時もあって、それに出てみたり、デザインフェスタで本を売るということもやったりした。学祭でも売った。お声がけしていただいて、今も詩人としてご活躍されている方と一緒に本を作る、ということもした。楽しかった。そのころの私は文章を書くことが難しかったので、文章は友人がつくって、わたしはその文章をデザインする、という分業制をとっていた。「そう読んでほしいと思った通りに読んでくれて、それを汲んだデザインにしてくれて嬉しい」と言われたのがすごく嬉しかった。毎年2冊ほどのペースで作っていたと思う。 同人誌をつくりはじめたのもこのころだった。本を作ること、手触りやめくり加減、重さ、装丁に読みやすい組版。印刷所に頼むとなると、制約が色々出て来る。だけど...

気づけば3月

すら終わりに近づいています。 バイトを今月いっぱいで退職します。そういう契約だったので、それはそれでいいのですが、ものすごく楽しく(ちょっとこのやろ〜な人はいたけど)仕事ができて、最後の方は体調を崩して休み休みだったのですが、表立って嫌味を言われることもなく、単純作業に近いけど集中しないといけないことをやっていて、時々他の方が冗談とか言って笑ったり、15時過ぎるとおやつを配ってくれる方がいたり、つまり、とても楽しくて心地いい職場でした。 私の体力が全くもたなくて相談したらシフト減らしてくれたり、休みますのメールにお大事にしてくださいとかいてくれたり、たくさんご迷惑をかけましたが、それでも楽しかった記憶がたくさんあって、いいところに恵まれたなあと思います。 バイトを始めるのがちょっと早かった、というよりも、多分躁状態の時に勢いで応募してしまったせいだと思うのですが、2月半ばに崩した体調もようやく戻りつつあります。これから先はもう少しゆっくりしながら、就労移行支援の施設を探すつもりです。自分が思っている以上に自分というのは体力もないしメンタルも弱々だし最近視力もまた悪くなってきたみたいだし、体のガタをひしひしと感じます。 なんとかどこかでまた正社員として働きたいな、という意欲だけはあるので、がんばりすぎずにやっていきたいです。 4月からまた生活環境がガラリと変わるので、それに慣れるのが最優先課題なのですが、不安しかありません。やっていけるだろうか。まあなんとか、やっていくしかないのでしょう。 今月は映画も本もほとんど観たり読んだりできていません。残り一週間、ちょっと頑張ってみようかな。

一年の1/12がおわった

二月になってしまいました。今年は初っ端からさまざまなことが起こり過ぎてて(それはたぶん去年も本当はそうだったのでしょう)目が回っているうちに一ヶ月が過ぎました。最近はバイトに明け暮れる日々で、明け暮れると言っても週に三日か四日なのですが、いまのわたしにはそれすら大変な労力が必要で、精神的にも体力的にもそこそこ追い込まれています。 最近、すきなものを素直にすきと言えない気持ちがわたしの中にあって、一歩引いて見てしまって、あそこは嫌だったとか、あそこはだめだと思うとか、なんかそういう思考が邪魔をしてきて、大手を振ってすきなものをすきだと言い切ることができません。たぶんどこに行ってもそういうふうに生きているから仕方のないことだと思います。だれ一人傷つけないようになにかをつくることはとても難しく、たくさんの折り合いをつけながら作品はうまれて、受け取る人はその人だけの感触で作品に触れて、やっぱりそれが痛かったり辛かったり悲しかったりすることがあるのでしょう。 破滅的な気持ちで何かをつくるとき、そこにはたしかに誰かのこころのどこかに刺さって抜けないとげでありたいという思いがあります。なにもかもを消費することが前提となった世の中で、わたし自身ただの消費者でありながら、誰かの胃の中で消化できないなにかができればいいのにと思っています。自分にはできないことだとわかっているけれど、それでも、と思うこれはわたしのエゴイズムとナルシズムです。 しばらく休んでいた短歌をまた再開しました。そのうち一冊にまとめてみたいです。数えていませんが、たぶん過去分とあわせて100首くらいは詠んだんじゃないかな。わかんないけど。いつまで続くかわかりませんが、できるだけほそぼそと続けていきます。いきたいです。たぶんね。

2023年下半期の本と映画のメモ

自分用メモです。これから見たり読んだりする参考になれば。 読んだ本    ●はまんが 『天文学者は星を観ない』 シム・チェギョン 『超怖い物件』 平山夢明 『うるはしみにくし あなたのともだち』 澤村伊智 『 10:04) 』 ベン・ラーナー 『催眠 上』 ラーシュ ケプレル 『催眠 下』 ラーシュ ケプレル 『契約 上』 ラーシュ・ケプレル 『契約 下』 ラーシュ・ケプレル ● 『メイドインアビス』 1-12  つくしあきひと ● 『幸福はアイスクリームみたいに溶けやすい』 黒谷知也 『実話怪談 寒気草』 神沼 三平太 『ミステリウム』 エリック・マコーマック 『一行怪談』 吉田 悠軌 『地獄 英国怪談中篇傑作集』 南條竹則 『交霊 上』 ラーシュ・ケプレル 『交霊 下』 ラーシュ・ケプレル 『だから見るなといったのに:九つの奇妙な物語』 『七人怪談』 三津田信三 『世界で一番すばらしい俺』 工藤吉生 『幻想と怪奇 ショートショート・カーニヴァル』 『天窓紀行』 川野里子 『絶怪』 高田公太 『無縫の海』 高野公彦 『眠れない一族 ― 食人の痕跡と殺人タンパクの謎』 ダニエル T. マックス 『冬の生贄 上』 モンス・カッレントフト 『冬の生贄 下』 モンス・カッレントフト 『忌み地 怪談社奇聞録』 福澤徹三/糸柳寿昭 『脳釘怪談』 朱雀門出 『怪談短歌入門』 東直子/佐藤弓生 『黄泉とき 怪談社禁忌録』 伊計翼 『全員がサラダバーに行ってる時に全部のカバン見てる役割』 岡本雄矢 『キオスク』 ローベルト・ゼーターラー 『怪談六道 ねむり地獄』 蛙坂須美 『脳釘怪談 呪殺』 朱雀門出 『最後の 1 分』 エレナー・アップデール ● 『「人生」のようなもの』 黒谷 知也 『世界が終わるわけではなく』 ケイト・アトキンソン 『別の人』 カン・ファギル 『つらいと言えない人がマインドフルネスとスキーマ療法をやってみた。』 伊藤絵美 『狸の匣』 マーサ・ナカムラ 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』 スコット・フィッツジェラルド 『国語教師』 ユーディト・ W ・タシュラー 『わたしが誰だかわかりましたか?』 やまもとりえ 『母親を陰謀論で失った』 ぺんたん/まきりえこ 『夜間旅行者』 ユン・ゴウン 『わたしは家族がわからない』 や...

2023年の印象に残ってる映画一言紹介

本をやったので映画もやらないと不公平かなと。承前通り、忘却に自信のあるわたしが覚えている作品群なのである程度は面白いと思います。 『ドリーム・ホース』   https://eiga.com/l/S0ffU とあるウェールズの片田舎に住む仕事と介護に忙殺されている女性(と愉快な仲間たち)が競馬の馬主になったらその馬がはちゃめちゃに強く育ってしまった話。実話。そんなことあるんか〜!の連続で見ていて楽しかった。 『NTL レオポルトシュタット』   https://eiga.com/l/PoCcd あるユダヤ人一家の50年の軌跡をたどる物語。登場人物が多いので覚えるのが結構大変だけどそこは舞台の妙か、意外となんとかなる。ユダヤ人とホロコーストはどうしても強く結びついているので、そこがとてもしんどい。生き残った子孫たちの語りで終わる最後が重い。 『ピンク・クラウド』   https://eiga.com/l/n6SIR コロナ禍の予言か!?という触れ込みもあったけれどこれはこれとしてきちんと独立したお話になっていたなという印象。触れたら10秒で死に至るピンク色の雲が漂うようになった世界で一夜を共にするだけだったはずの男女が一緒に家の中に閉じ込められてしまう話。始終話は淡々と進むのだけど、どんどん追い詰められていくのがリアルで怖くなってしまった。 『生きる LIVING』   https://eiga.com/l/FO8R4 黒沢明監督の『生きる』の英国版リメイク。脚本・脚色カズオ・イシグロ、主演ビル・ナイという最強の布陣なので面白くないわけがない。原作のいいところを存分に取り入れて第二次世界大戦後の英国に翻案されている。原作にはないメッセージ性を強調することで一味違った終わりにしたのも上手い。 『ダンジョンズ&ドラゴンズ アウトローたちの誇り』   https://eiga.com/l/mkmoI 今年最強のエンタメ冒険ファンタジー。こういう楽しいの見たかったんだよ〜!を全部叶えてくれる。興行収入は振るわなかったらしいけど出演者や製作陣がものすごくこの作品のこと好きなんだな〜というのが伝わってきてそこも最高。次回作もあるとかないとか。期待してます! 『スマイル』   https://eiga.com/l/pAYpA 笑顔がめちゃくちゃ怖くなる良質ホラー。笑いながら自...

2023年の印象に残ってる本一言紹介

2023年も12月末になりましたね。下半期の見たり読んだりメモは年明けに投稿するとして、とりあえず今年印象に残ってる本の紹介をしてみたいと思います。忘却には自信のあるわたしが覚えているくらいの本なので、おそらくそれなりに面白いのではないかと思います。参考になれば。 『靴ひも』ドメニコ・スタルノーネ   https://amzn.asia/d/a7htYay 今年最初に読んでめちゃくちゃドーンときた本。そのほとんどが自己弁護と自己正当化で構成されていて、読んでいてイヤーッとなります。でも読後感はかなり◎。毒親持ちの方は読んでるとまじで気分悪くなる可能性が高いのであまりおすすめはしません。 『常識のない喫茶店』僕のマリ   https://amzn.asia/d/eprxbWH はたらくひとみんな読んでちょっとだけでも気分が楽になってほしい。作者さんも日常を面白おかしく切り取ってはいるけれど、かなり大変だったのではないかと推察します。楽しさが大変だを上まわる瞬間を見せてくれるような優しいエッセイ本。 『よぎりの船』小田雅久仁   https://amzn.asia/d/3QUmr8X 2018年刊行のファンタジーアンソロジー『万象』の中の一編。電子書籍のみ。「『万象』をお持ちの方は購入する必要はありません」と書かれていますが、『万象』も電子書籍のみのため( https://amzn.asia/d/3u8kMwC )、他のも気になる方はこちらを購入した方が良いかと。幻想的な世界観がくせになります。 『スモールワールズ』一穂ミチ   https://amzn.asia/d/ep0plOY 本屋大賞第3位、吉川英治文学新人賞受賞の名に恥じぬ良作。短編集。ひとつずつの作品の完成度も、最後に“小さな世界”が完成する構成にも舌を巻きました。他の作品を読んだことないのですが、この本に含まれている「魔王の帰還」は漫画にもなっています( https://amzn.asia/d/4Fxlrab )。こっちは読んでないけどここからはいるのもありかと。 『現代奇譚集 エニグマをひらいて』鈴木捧   https://amzn.asia/d/g2Rfgn3 実話怪談本。電子書籍のみ。実話怪談本はたいてい作者がそれぞれの話にタイトルをつけるのですが、この本はそれが一切なし。番号のみという潔さ。「最後...